うすゆき山荘・早池峰山 2019年7月20-21日
21日の12時30分から県自然保護課と早池峰ボランティアで、現在通行禁止になっている河原坊コースの鹿食害調査と防護ネットの設置を行うことになりました。そこで、20日にうすゆき山荘に泊まり、21日の午前中に早池峰山(小田越コース)に登ることにしました。
焼山を下山後、盛岡で買い出しをし、15時前にうすゆき山荘に到着しました。七折ノ滝の林道入口で高齢男性が岳まで乗せてくれと手を挙げていました。荷物満載ですが、なんとか場所を作ってお乗せしました。鶏頭山に初めて登り、七折ノ滝から林道に入ってしまったとのことです。1.7kmほどの距離ですが、不安だったようです。純朴な秋田の人でしたが、また岩手に来てくださいませ。焼山に登ってきた話をすると、驚いていました。
20日も好天で、かなりの登山者がいたそうですが、うすゆき山荘に泊まる人はいないようでした。前回以来、何組かの宿泊者の書き込みがありましたが、皆さん、すばらしい山小屋だとの感想でした。屋内もトイレもきれいに使いたいものです。陵雲荘(日帰り登山者の利用も多い)より利用者が少ない分、トイレはきれいに使われているようです。理由は不明ですが、ストーブとノートを置いている台の間に、毎回大量のハエの死骸が散乱しています。気持ちのよいものではありませんので、お気づきのときは清掃をお願いします。
屋内が暑いので、15時過ぎからテラスで飲み始めました。
うすゆき山荘から早池峰山
テラスにはいろいろな虫が寄ってきます。
近くに小鳥もやってきました。
うろうろ散歩しながら飲みました。
ホタルブクロ
17時頃、早池峰ボランティアのOさんが通りがかり、挨拶をしました。その後、初めてお会いする管理員さんが、5時から13時まで車を動かせないことを伝えていきました。5時前に河原坊まで行くことはできますが、13時までは動かせなくなります。8時間を過ごせないならば、岳からシャトルバスに乗らなければなりません。うすゆき山荘から河原坊に動かすこともできません。河原坊駐車場はゲートで出入りできなくなります。
陵雲荘では8合を飲み干し、同行者が不調になりました。さすがに連日はあまり飲めないと、4合瓶を空けたところでやめることにしました。
しかし・・・その後、18時頃に3人がやってきました。関係はよく知りませんが、初めて登るという宮城・栃木・大阪からの男女混成部隊でした。あれこれお話をしているうちに、勝手に盛り上がって、振舞ったりしながら、日本酒をさらに5-6合空けたようです。例によって、また酔狂・醜態をさらしてしまったようですが、自分ではわからないので、まさに穴があったら入りたいところです。
朝起きると、ガスがかかったり、晴れて山頂が見えたりの状況でした。たぶん雲の上だろうということで登ることにしました。
5時前に河原坊の駐車場に一緒に移動しました。一応ホストとして、あれこれ伝授はさせていただきました。河原坊から小田越まで歩きました。道路は濡れ、ガスがかかっていました。小田越まで30分ですが、車道を歩くのはあまり面白くないところです。旧道を復活させようという話もあるようです(地図の破線の道)。
小田越の管理員さんの話では、山頂は晴れて雲海だとのことです。好天続きでラッキーです。本当はボランティア活動としてトイレ売り、パンフレット配りなどをお手伝いしなければならないのですが、同宿者の人たちにパンフレットを渡しただけで、登山道パトロールという名目で登ることの許可を得ました。
カニコウモリ
ズダヤクシュ?
1合目付近で雲の上に頭を出す薬師岳が見えました。
マルバシモツケ
ミヤマハンショウヅル
ナガバキタアザミ?(つぼみ)
ハヤチネカラマツ?
ホソバツメクサ
ナンブトラノオ
ミヤマオダマキ
シシウド?(つぼみ)
薬師岳
ハヤチネウスユキソウ
チシマフウロ
ナンブソモソモ
タカネサギソウ?
サマニヨモギ
ミヤマアズマギク
イブキジャコウソウ
キバナノコマノツメ
ハヤチネウスユキソウ
ミヤマヤマブキショウマ?
河原坊の車が確認できました。
ミヤマアズマギク
雲の状況は刻々と変わります。
イワベンケイ
ヨツバシオガマ
オオシラビソ(アオモリトドマツ)の実
御田植場
ヨツバシオガマ
ミヤマカラマツ
諸般の事情で山頂には8時10分、2時間25分もかかりました。
岩手山
同行者は剣ヶ峰(岩手の山58に掲載)は未踏ですが、東尾根縦走の際に登ることにしています。
剣ヶ峰
中岳方面
薬師岳
9時に下山開始です。
ヨツバシオガマ
ハクサンチドリ
コイワカガミ
登山者の中には、ミネウスユキソウをハヤチネウスユキソウだと思ってしまう人もいるようです。ミネウスユキソウを見て、悪天候などでそこから下ってしまう人もいないとは言えません。お渡ししているパンフレットには書いてあると思われますが、登山口に、ハヤチネウスユキソウがどの付近から咲いているのかの写真入り案内板を出してもよさそうな気はします。
ハヤチネウスユキソウ
タカネサギソウ
多数の登山者が見えます。
タカネナデシコ
ミヤマアケボノソウ
キンロバイ?
ハヤチネカラマツ
10時40分に小田越に下山すると、ちょうどバスが来ましたので、河原坊に移動しました。
シシウド?(河原坊で)
12時半までに時間がありましたので、キャンプ場の炊事棟で昼食を作りました。本来は陵雲荘で食べるはずだった朝食のパスタですが、2日間ともどちらかが食えない状態でしたので、残っていました。
12時半に集合し、オリエンテーションのあと、河原坊コースに入りました。県自然保護課の方や県立博物館の学芸員の方が同行しました。
河原坊コースは2015年8月以来です。記憶が薄れています。
見ても私にはよくわかりませんが、鹿が食い荒らしたあととのことです。食い荒らしやがて立ち枯れるそうです。
防護ネットの中のマルバキンレイカが再生しているそうです。
コメガモリ沢に沿って登ります。
冬の間は外していた防護ネットを設置しました。目的は鹿の食害を阻止して植物がどう変化するかを観察するためとのことです。学芸員の方が、定点の写真を撮影していました。
さらに登り、頭垢離手前のもう1か所のネットに向かいます。
センジュガンピ
ヤマブキショウマ?
荒廃した感じは気のせいかどうか不明です。
もう1か所の防護ネットを設置しました。隣接して森林管理署が設置した防護ネットもありました。
15時頃まで登って引き返しました。
頭垢離より上にも、森林管理署が防護ネットを設置しているとのことで、支柱が見えました。なお通行不能となっているのは、もっと上の打石付近とのことです。そもそもとんでもない斜面に登山道を開拓したらしく、復旧は無理だろうとのことです。
往路を下りました。
GPS軌跡
河原坊コースは通行禁止です。今回、県職員同行のもと、グリーンボランティアの活動として、許可を得ています。決して進入されませぬようお願いいたします。
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